070301分福茶釜
しょうじょう寺とくれば、館林市茂林寺のぶんぶく茶釜です。ここにはまだ出かけておりませんが、是非行ってみたくなりました。藤の花の季節に出かけて見ましょう。ということで予習です。ちょっと長文すぎだけど…
『ぶんぶく茶釜』
昔、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。二人はたいへん貧乏な暮らしをしていました。ある日、お爺さんは町へ買物に行きましたが、お金をほんの少ししか持っていないので、たいした買物はできませんでした。帰える途中、わなに捕まって苦しんでいるタヌキに出会いました。
「おいおい、そこ行く爺さん、おらを助けてくれろー」
お爺さんは、
「あんれまあ、気の毒なことじゃ」
といって、そのタヌキを助けてあげました。するとタヌキがいいました。
「助けてくれてありがとう。爺さんにお礼がしたい。おらが茶釜に化けるから、そいつをお寺の和尚に売りつけるといい」
「ほぉ、そんなことがでけるんか」
「できるとも、三両には売れるさ」
お爺さんはタヌキが化けた茶釜を持って、いそいそとお寺へ向いました。
「和尚さんや、めずらしい茶釜を持ってきたで、買うてもらえんかの」
「こりゃぁええ茶釜じゃなぁ、これは大したもんじゃ、うんこれもろうとく、いくらじゃな」
「へぇ三両では…」
和尚さんは、
「えろうたけえのう。でもまあ、値うちもんじゃぁ仕方なかろうがの」
と三両で買ってくれました。
「小僧や、今晩はこの茶釜で茶をわかして飲むとしよう。よくみがいておきなさい」
「へぇ」
小坊主は、いいつけどおりに、井戸端でゴシゴシたわしでこすりました。すると茶釜が叫けんだのです。
「いていてー、これ小僧、そろそろ洗え、皮がむけてしまうて」
小僧はびっくりして、和尚さんのところへとんで行きました。
「わー、和尚さまぁ、茶釜がしゃべるー、そろそろ洗えっていったぁ」
「そうか、いい茶釜だからな、音が響いてそう聞こえとるんじゃ。みがくのはもうええから湯をおわかし」
「へぇ」
小僧が茶釜に水を入れてかまどにかけると、
「あちあちい、これ小僧、熱いからちょろちょろたかんかい」
小僧はまたまたびっくりして、和尚さんのところへとんで行きました。
「わー、和尚さまぁ、こんどは、熱いからちょろちょろたけっていってますぅー」
「そうか、値うちもんじゃからな、湯の音がそう聞こえるんじゃろ。もう湯飲みに汲んだらどうかな」
「へぇ」
小僧がかまどへ戻ってみれば、茶釜から足が出て、手が出て、しっぽがはえてきました。
「和尚さまぁ、大変だぁ」
小僧が和尚さんを呼んでるうちに、タヌキの正体が現れてしまいました。そしてタヌキは、お爺さんとお婆さんのところへ、泣いて逃げ帰ってしまいました。
タヌキがいいました。
「お寺ではひどい目にあったぞぃ。今度は茶釜が綱渡りをするというのはどうだ。見世物小屋を開くから、爺さん、木戸銭もらえ」
ということで、タヌキはお爺さん家の中に綱を張り、商売を始めると、これがなんと大あたり、たくさんのお客が見物にやってきました。お爺さんとお婆さんはたちまち豊かになり、タヌキも一緒に楽しく暮らしたとさ。
こんな感じの話らしい。この話は小僧とタヌキの掛け合いが、落語のようで面白い。これも孫が喜びそうな話です。
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